鴎外の子どもたち

゚+。:.sachi.:。+゚

2021年05月15日 19:28

森鴎外は教科書で知っているだけで読んだことはなく
読もうと思ったこともなかった。

が、向田邦子と久世氏との会話の中でも森鴎外の「雁」の話があり、
森家の末っ子「類」が書いているこの本でも、
鴎外はどの子どもにも優しかったことが分かりこんどは
難しそうな鴎外を読んでたいと思っています。

前置きが長くなりましたが、
類の文章も茉莉に負ずなかなか凄いものであり、

「ダリアがくたびれるように咲いていたのであれは夏の終わり頃だった・・」
とか、
「叔父の大きな声は長屋をぶち抜いて、花の咲く広い空地へ消えていった・・」
など、
言葉の表現も楽しい。

著者の類は勉強が嫌いで中学も怠けるので母親の茂げが絵を習わせます。
そのときの師匠は

「細々と暮らしているもの
 気の利かないもの
 見捨てられたものに心をかける人であった。」
そうです。

「類もそのようなものと同じ人間である」
と言い、凄いものをもっている自分には気づいていないようです。


この本には当然、茉莉の話もあり、
結婚した茉莉は主婦の仕事がまるっきりダメで、
外出したら夫が仕事から帰る時間、
子どもが寝る時間も忘れるので夫がキレ、
「ずっとそのイスに座っていなさい!」
と言われ、外へ出なくなりプクプク太っていた・・

また
類の書いた文書で茉莉が衝撃で倒れそうになるといった出来事もあり、末っ子というのは爆弾のような存在でもあったようです。

この本では、戦争の酷さ悲惨さだけでなく
日本の政府が国民に対し行ったこともハッキリ書かれていてすげー!o(@.@)o
でした。

日本国債が紙切れなったこと
(これは他の本で最近知ったけれど)
農地を耕し、野菜をなどを植えるとその地はその人のものになる制度にもビックリ!


類の二つ上の姉アンヌが結婚した後の姉との出来事は
私自身の生き方の参考にもなりました・・・

関連記事