天上の花 ~萩原葉子~
まだ読み終えてはいないのだけど・・
苗字で分かる通り萩原葉子は朔太郎の娘で、
小さいとき母親が男と逃げて以後、障害のある妹の世話をしながらも男に捨てられた母を引き取り
その二人のわがままに手を焼きながらエッセーを書く集中力と精神力の凄さを「輪廻の暦」
で読んだことがあります。
「天上の花」では、朔太郎を慕う弟子のようで親友のような三好達治の熱烈な恋と
壮絶な結婚生活が綴られています。
三好は、小さい頃から著者の近くにいて父親のような存在であり
ときにはその性格丸出しで、
著者の作品にも妥協を許さない厳しいことばを叩き付けます。
また、彼は著者萩原葉子の叔母が好きで
その母(葉子の祖母)に結婚を反対され、他の人と結婚します。
やがて叔母の旦那さんが脳梗塞で急死した後
三好は叔母に慰めの手紙を書き、お礼の返事に再度手紙を書き、それだけでは飽き足らず離婚を決意。
二人の子どもと奥さんには仕送りをする約束で離婚し、
半ば強引に叔母と結婚します。
それほど大好きな人と生活していながら三好は叔母に暴力を振るう。
叔母は精神もズタズタになり何度も逃亡を繰り返し
やっと離婚。
その後6年?後に三好と葉子は著者の出版記念だかの祝いのときエレベーターで出会うのだけど
叔母の逃亡をあれほど拒んだ三好は叔母に背を向け、叔母もまた背を向けるというマンガのような光景が浮かぶ場面でした。
三好は叔母のことを
「ずいぶんおばさんになった」
と。
三好は尊敬する朔太郎の娘である著者に
天才の朔太郎でさえかなり努力したのだから、葉子ちゃんも努力しなさい
古典もしっかり読むように、
などと励まし続けます。
著者は旅行中「三好達治が心臓発作で死亡」という新聞の記事を読み、急いで戻ります。
山なみの遠に春はきて
こぶしの花は天上に
三好の好きな歌だそうです。
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